2017年4月26日水曜日

前一年生が速くなっている件。



AOKIです。

題名を読んで、ん?そんなブログ前もあったな。と思ったあなた。その通りです。
「一年生が速くなっている件。」、柴田さんが書いてくれました。
まだ読んでない人、忘れた人はぜひ。。。

http://tsukuba-triathlon.blogspot.jp/2016/02/blog-post_18.html

去年、柴田さんがスイム練で俺に負けた時の感情を書いてくれて、当時は自分でも成長を感じ始めていた時でもあって、読んでいてすごーーーーく嬉しかったんですね。

それから一年がたって、自分が逆の立場としてそんなブログがあったことを思い出すことになるとは自分でもびっくりです。











さて、誰に負けたかというと、2年の岩崎幹夫。二十歳。老け顔。ではないけど、昭和顔。


こんな純朴な笑顔に嫌な印象を持つ人などいるのか、ってくらいのこの表情を見るたびにおれはいつも空き地を想像してしまう。あののび太とジャイアンがけんかしているいつもの空き地。なんか空き地っぽい。似合う。

で、空き地はこの顔でも(ちょっと失礼か笑)体専であり、元ハンドボーラー。なのに受験は水泳で通り抜けている才能に溢れたトライアスリートです。入部時からいつ抜かされるのかビクビクして逃げ続けていました。

そして、

ついに、、

負ける日が来ました。

先月。




はい、先月の話です。別におととい誕生日のみきおに合わせてお披露目したわけじゃありません。ただ引っ越しのゴタゴタでパソコンが使えなかっただけです。

うぬぼれるなよみきお!10mダイブもできないやつにバースデーブログなんて書くわけねーだろ!!

安心してください、一か月も前の話だけど記憶は全くの健在です。

3月20日ごろ、俺にとって3月2回目のつくばでのスイム練でした。
3月は東北合宿やヤングガンズなど合宿、レース、韓国遠征(ただの旅行)などが重なって、練習は積んでいるけどなかなかつくばにいない、そんな日が続いていました。

おれもみきおもスイム集中強化の東北合宿で、確実に成長していることは実感している中、その予兆は一回前の練習からありました。

その日はメインメニューが100m*5*3。今までは1’35サークルで回っていたが、合宿中1’30に挑戦していたのではじめて筑波の長水路のプールで1’30に挑みました。

結果は、、、自分でも驚くくらい余裕をもってのクリア。
怪我前でもぎりぎりだったサークルを回ることができて、ついに夏よりも成長している種目が出てきた!と自慢したくてしたくて横を見ると、、、なんとダイスケとみきおも余裕で回ってるじゃないか。

バイク強化月間のはずがまさかの成長を実感して三人でニヤニヤ。

二人には勝てると思っていた俺は内心ヒヤヒヤ。







迎えた20日のメインメニューは200m*5、DIVE。

この距離でみきおに負けたことは一度もありませんでした。なんなら復帰後一発目でも勝ってます。
つまり、負けるということは、、、そういうことです。んなわけあってたまるか、俺のほうが伸びてる。

一本目、やばい、今日は絶不調すぎる。

身体が重い、どころじゃなくすべてがバラバラで自分じゃない他人を操縦しているかのような感覚。
泳ぎ切るだけで精いっぱいでもちろんみきおに、どころかみんなに負けました。

二本目、一度全力を忘れてフォームを直すことだけを考える。

でも、まだひどい。

三本目、キックだけは絶対に休まないと自分に言い聞かせる。

なんとか200m形となる。先行型のみきおに前半で差をつけられるものの、後半は同じペースで泳ぐことに成功。

ここまではまだいい。十分悔しいけど、不調のときもある。しっかり修正を入れられるかどうか。
身体のズレは修正できた、次が勝負。

四本目、ついにその時が来ました。

スタート。飛び込み、ドルフィンは圧倒的に自分に分があるので遠慮なく差をつける。体力も温存するために15mギリギリまで潜る、一頭身リードを得る。

30m、差が縮まってくる。想定内。こっちも決してスローペースではいかず、飛び込みのリードをしっかり使いおちついて泳ぐ。

はじめからhypo2でとにかくリズムよく身体を動かす。
身体は自分のものに戻ったというよりは、他人の操縦になれたような感じ。外的にルールを作ってやんないとたちまちに崩れてしまいそう。

矯正されたリズムにそれぞれが慣れてきたところで同時に、ターン。ふんばれ、俺。


みきおがいつも通りへったくそなターンをしているうちにまたリードする。しかし好調なみきおはそんなものお構いなしに俺を置き去りにする。

1.5頭身。そこまでならラスト50mで追いつける。

自分にそう言い聞かせて、キックで浮くことだけに集中する。みきおを意識的に視界から排除し、身体との対話に集中する。

太ももがあからさまに重労働を拒否している。お休み中の上腕へのクレームが止まらない。

ターン。酸素がほしい。大丈夫、お前は溺れてないから、潜れ。
長い手がうざい。水をかく力もないのに何のためにあるんだ、不良品。
体幹で支えるイメージがかれらに全く伝達されない。振り回される。あぁ、マストの折れた帆船で嵐に突っ込んだ気分だ。。。耐えろ、俺。


やっと150mだ。思い出したように右をみる。みきおは、、、

差は2mあるかないか、、、

いける!!!


途端にそれまでバラバラに活動していた五体がスムーズに連動した。心臓が脈を打つたびに全身の血管で体中がつながっていることを強く実感する。

余った全ての力を腕に運び、あふれ出たストレスで濁り切った水をはるか後方へ置き去りにする。

そっか、今、お昼だったんだ。

20mもしないうちにみきおの脚までたどり着いた。しかももう一段ギアを残してある。

勝った。

確信を確実にするためにありったけの酸素を補充したその瞬間、、、


負けを確信するのに1秒もかからなかった。

猛烈な横波を、あからさまなテンポアップを浴びた全身が一瞬ですべてを理解し、次の呼吸のタイミングで右を見たのは、負けが確実なものとなったとっくにあとの出来事だった。










みきおは50mでは最初から負けていたし、いつか抜かれるだろうなと心の中では感じているつもりだった。
それでも一年間全く負ける気がしてなかったうえに、復帰以降もすぐに追い越していた。そのうえ最近は自分自身の成長に自信を持ち始めていたタイミングで、、、

今日完敗するなんて心の片隅にも意識していなかった。

嬉しい。智博、集に勝てないとわかっていながら食らいつく以外に、勝てるか勝てないかわからない相手が出てきたのは。一生懸命頑張ってる後輩に結果がついてくるのは。

悔しい。何がってわざわざいわなくても。

悔しい!!!!!










そっからはキックの水しぶきも、吹き荒れる嵐も、暗く濁った世界も、14時の透明な太陽も、視界には入ってこなかった。

ただ、みえるはずのない勝ち誇った純朴が頭の中を埋め尽くしていた。


まだ認めたくねぇ。。。(笑)

あれ以来負けてないもん!

400mは勝ってるもん!!

どちらかというとダイスケのほうが怖いもん!!!

それでもこの時は完璧な敗北でした。おれの負けです。

スプリングまでには、バイクまでスプリット一緒でしたね!みたいなことがおきないように俺も頑張りますんで。

いや、一緒に頑張りましょうか!








2017年4月12日水曜日

IRONMAN New Zealand 2017 体験記④ ―第二章―バイク


山下です。全然一週間以内に更新できませんでした。。。

前回はおぼつかない足取りでトランジゾーンに入ったところまででした。
というわけで、今回はバイクパートです!



自分のバイクのところへ小走りで向かう。
一緒に来た三人のバイクは、自分のバイクより手前に置いてある。
チラッと確認すると、
やはり拓実のバイクはない。

チクショウ!

落ち着いて、落ち着いて、イーブンペースで行くぞ、、
乗車ラインのところにも観客が大勢いる。
フォォォオオオオ!!
みたいな歓声を受け、いざ乗車。




シャカシャカ。
シャカシャカ。
シャカ釈迦。





スイムの疲労をリセットすべく序盤は徹底的に漕がない。



数キロ道なりに進み、曲がった先にあるのはヒルトンへと続く坂。
そこそこの斜度でペースも落ちるからか観客が大勢。
ちょっとナニコレ、ツール・ド・フランスっぽくね?
バイクに貼り付けておいた四つの補給(ジェル)の内の一つ目はここで。


エクセレントシャツ!!
みたいな歓声をいただく。

褒めるのシャツの方かーーい


ごちゃごちゃしたところを抜け、折り返しまで一直線のコースに入る。
ここまで10km程度。軽い軽い。

行きは下り基調。アーンド、追い風。
大して踏まなくても時速50km近く出る。
15km地点付近で一つ目のエイドステーション。
ふむふむこんな感じなのか。

ペースを少し落とし、補給ほしいですよ、とアピール。
まずはボトルを貰う。
というのも、空になったボトルは基本的にエイドステーションで捨て、新たにボトルを貰う。
だから自前で持っていくのはなぁ。と思って、
きっとレジストレーションでボトルを貰えるだろうと思って、、
そしたら貰えませんでした。。。
近くのバイクショップでボトルを買おうかとも悩んだ末、
捨てるボトルをわざわざ買いたく無くね?という結論に至り。
最初の15kmは水なしで行こうと決めたのであった。
どうせタウポ湖の水たくさん飲むことになるし。

閑話休題。
次に、チョコプリーズ!!
と叫びスタッフの人からチョコとショッツを貰い早速いただく。
うーん甘い。そしてねちっこい。
それはスニッカーズ的な奴で、なかなか口の中からいなくならないそいつをのどに通し、漕ぎ進む。

おお、漕ぎながら補給貰って、漕ぎながら補給食べて、
ちょっとナニコレ、ツールっぽくね?
楽しい。


そして20km地点を通過。
その時、はるか前方にこっちへ向かうバイクが見えた。
まさか!まさか!!
エリートトップの選手!!
鬼速い。上り&向かい風を感じさせないペースで颯爽と漕ぎ去ってゆく。
加えてバイクかっけえ。
これぞロングのTTバイク!的な装備のバイクに思わず見惚れてしまう。


二つ目のエイドステーションではクリフバーを貰った。
あれ、これ補給用に買ったなぁ。せっかく買ったのになぁ。貰えるんだなぁ。
切なくなりながら食べる。
うまい!
買ったヤツはお土産にすることに決めた。貰えるし、うん。。
 
タイミングよく撮ってくれてた

なんかさっきから抜きつ抜かれつしているおじさんが。
負けたくないなー。
ハンドルむっちゃ高いし、DHポジションの意味あるのかなぁ。
なんて思いながら漕ぎ進む。

ドラフティングにはビクビクしながら漕いでいた。
アイアンマンレースではドラフティングゾーンは、12mと普段のレースより5m長い。
いつもの感覚で間隔を開けていると取られてしまうらしい。
堀さん夫妻の説明によれば、
イエローカードは“警告”。マーシャルに一旦停止することを求められ、お叱りを受ける。それだけ。すぐに出発できる。
続いてブルーカード。これは5分のペナルティ。え、5分!?
これを出されたら任意のタイミングで各所に設置してあるペナルティボックスで5分間を過ごさなければならない。(トイレか飲食のどっちかは許されているらしい。忘れてしまった。)
最後にレッドカード。これは皆さんの想像通り、失格。無念すぎる。エントリー費、交通費、、、

マーシャルが通るたびに不安になる。
一度自分と並走していたマーシャルが、急に手帳に物を書きながら走り去っていったときは血の気が引いた。笑
結局カードは貰うことなくレースを終えられたんだけど。


そんなこんなで近づく折り返し地点。
そんなことよりトイレに行きたい。
いやいや、復路で休憩も兼ねた方が賢いだろう。
とりあえずは!折り返し!
そろそろ明治の中村ともすれ違う頃だろう。
まだか、
まだなのか、
もう折り返し来ちゃうよ!
もしや!追いつく!?
メーターは42km程度を示していた。

視界の先、なんとなく折り返しっぽいのが見えてきた!
ようやく!
と思ったとき紫の影が。
中村!!!

「ファイト!!!」
と声をかけ、自分にも一層力が入る。
そういえば拓実ともすれ違ってないなぁ。
もう少し先か、むしろ折り返し手前で抜けたりするか!?


メーターはもうすぐ45kmになる。
近づくにつれ徐々に実感する。
さっきの折り返しっぽいの、、、折り返しじゃない!!
どこまで続くねん。
あ、拓実だ!
「拓実!!」
気づいてくれない。

いつ来るんだ。早く。早く。トイレ。
ついに折り返しが!
メーターは47kmを超えている。謎。

中村とも拓実とも大きな差ができてしまったことを実感。
いつか捕まえよう。
ペース、ペース。トイレ。


でも




トイレが来ない。全然来ない。

抜きつ抜かれつしていたおじさんは上りで後ろに下がっていっていた。
自分のペースが速いのか遅いのかもわからない。
行きの半分くらいしか出ない。
トイレが遠い。
腰と肩が徐々に声を上げてくる。

川名とすれ違った。まだ差はある。このままランまで持ちこたえればなんとか勝てるか。
越部ともすれ違う。
タウポ湖の波でやられてないか心配していた二人が無事に上陸していてマジで安心した。
越部が一番元気そうだったのが何とも言えないけど。


55km。エイドが見えてきた。二本目の補給を飲む。
おし!
トイレ!!
バイクを降りる。

フラフラの足。。
トイレに並ぶ数人の選手。
よし、「バナナプリーズ!」
バナナを頬張る。

トイレが空いた!
海外の公衆トイレはよく考えれば当たり前だが洋式である。
これはありがたい!
腰を下ろして一息つく。
用を足しながらショッツを飲み()、肩と腰をモミモミ。
軽くリフレッシュできたか、と再出発。


なんだこれは、



ペダルが軽く、


そして、快い。


これが世に言う「軽快」というものか。
一気にペースアップ。
トイレでのロスを取り戻すように選手を抜いていく。
すると知っている色のバイクジャージが視界に。
この臙脂色、WASEDA!!
安藤雪乃!!
まじか、トイレ休憩で抜かれるくらいの距離にいたのか。
「ファイト!」と声をかけると僕が後ろから来たことに対してちょっとびっくりしてた。


ダラダラと続く上り。
やまない向かい風。
TTバイクのおじさま達は特に心身ともに削られている感じ。
もちろん僕も。

20km地点周辺まで戻ってきた。
上りのダラダラ感がより一層増してくる。
肩と腰はすでに悲鳴を上げている。
ここまできてようやくあることに気づいた。

バイクポジションがショートのままだった。
ようやく、おじさま達の異様に高い位置にあるDHバーの意味を理解した。
傍からみたら俺のハンドルが異様に低いように見えていたのかもしれない。
40kmバイクに乗るためのポジションで180kmを乗るのがこんなに辛いとは思わなかったが、それ以上にこのミスに気付かなかった自分を呪った。
一度辛さを感じるとズルズルと辛さがあとをひいていく。
腰と肩は岩のように重く、固く、
ペダルは何者かによって阻害されているかのようになかなか動かない。
きっと目も死んでた。


横風にぶつけようのない怒りを感じ、
颯爽と自分のことを抜いていく選手をうらやみながら、
街に帰ってきた。
やはり街の方が観客も歓声も多い。
さて、もう一周だ。
もう一周か。。。

早くランに移りたいなぁ。
デジャヴ。
漕げば進む。進めばいつかバイクが終わる。
何とか肩と腰をリセットすることはできないかともがくが如何ともしがたい。
声援にも苦笑いしかできない。
うーん。辛い。
後ろ(安藤、川名)からのプレッシャーもある。
なんとか粘りたい。
三つ目の補給を飲む。

もう一度トイレに行ったら軽快になるんじゃないかと夢を見て、二回目のトイレへ。
というかこの辺からすでに内臓にもきていたのかもしれない。
トイレから出て再々出発!
と漕ぎだすもあまり変化がない。
確実に抜くよりも抜かれる方が多くなっている。

時計を見ると5時間を優に超えている。
果てしない。
人生の最長連続運動時間更新中。

もうヤバい



下り&追い風のはずなのに一周目と比べて明らかに落ちているペース。
40kmがなかなか出せない。
思えばおじさんと抜きつ抜かれつしていた時からこのフラグが立っていたのかもしれない。

中村と拓実とすれ違う。拓実はまた気づいてくれない。笑
一周目よりも明らかに手前ですれ違った。

二度目の折り返しまでもうすぐ。
バイクを降りた。
これ以上このまま漕ぎ進めない。
一度回復する時間がほしい。固形物の補給を取る。

小回復。
折り返してしばらく漕ぐと川名とすれ違った。
川名も相当きつそう。
みんな同じか。
一周目よりも辛く強く当たってくる風に無心になりながらひたすらにペダルを回した。

一周目でも休憩したエイドで再びトイレ。
ここで補給食をいくつか貰い、最後の賭けに出てみた。
爆食。
のこり30km
手持ちの食べ物をすべて胃に入れる。
ランのことを考えても今がベストなんじゃないか。
クリフバーにチョコに、バイクに貼り付けた最後の補給を摂る。
小回復。
ハンガーノックになっていたのかもしれないな、と思う。
ロングの補給は難しい。

いけるぞ!
っと残り15km
再び力が入らなくなる。
安藤に抜かれる。(白目)

最後のエイドでまたトイレへ。
もはや休憩したいのかトイレしたいのか。
ただ僕の下半身はパニック状態なのは確か。
この間に川名にも抜かれる。(このときはまだ知らない。)
くそう、乗車中に抜かれたかったっ!


街に帰ってきた。
腰も肩も首も足もバキバキになりながら、5回も立ち止まりながら帰ってきた。
この時点でもはや胸を張って完走した、とは言えないのかもしれないけど、
沿道で応援してくれた、ちっちゃな女の子にガッツポーズを送った。



フォォオオオオオオ!!!!!
トランジットに向かう大通りに出るとびっくりするほどの歓声に迎えられた。
7時間以上にわたった第二ラウンドが終わろうとしている。
いよいよ最終ラウンド。

トランジットに入るとすぐにスタッフの方が駆け寄ってきてくれ僕のバイクを連れていく。
また迎えに来るからな。
180kmをともに過ごした相棒としばしの別れ。
更衣室へ。


ポッケから出した7時間ぶりに触るトライスーツはまだ、タウポ湖の水か、それとも汗か、まだ湿っていた。
ランからはゼッケンの装着義務がある。
ゼッケンベルトを着け桐の葉を胸に、一息つく。
補給を済ませて、いざ。
足取りは、、、



か、軽い!?


レース詳細。この前忘れてたスイムも一緒に。
バイクコースの風と坂の影響がよくわかる。ペース配分の下手さもよくわかる。